身体模倣のための力学系同定

身体模倣では,観測した他者の運動データからそのデータを生成した制御規則を推定する問題を含みます.この問題は,身体運動系を力学系とみなすとき,運動の生成規則である力学系の方程式やパラメータを同定する問題といえます.力学系はその不変量「次元」により特徴づけできます.滑らかな力学系の場合,アトラクタ再構成法により,不変量「次元」は一部の観測変数から特定できることが示されています.本研究ではその運動データを「次元」により特徴づけることで,連続時間力学系のひとつ Rossler 系のパラメータを同定可能だと数値的に示しました.この結果は,模倣だけでなく,人の運動データに対しても,その制御(技能)の推定に応用できると考えています.

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